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【ドラマの女王】“春風”のようなヒロイン刑事(デカ) 『キイナ〜不可能犯罪捜査官〜』

2009年3月22日 12:00

今回の【ドラマの女王】は先週最終回だった『キイナ〜不可能犯罪捜査官〜』。最初数回見たときは、「色気のない菅野美穂には“可愛らしい女性”が似合わない。」と思った記者だったが、そんなことはなかった。今回のキイナ役を通して“春風のような色気”を見せてくれた菅野美穂はまさにマルチ女優、なんともさわやかだった。拡大版の最終回は、300人の団地の住民が一斉にいなくなってしまうというイリュージョンのような「神隠し事件」に挑むキイナ。真相はいかに?




「“事実”から生まれた。」というキャッチ・コピーどおり、最新の科学が解き明かした不思議現象や、実際に世界で起こった怪奇現象をベースとしたミステリアスなオリジナルストーリー。要は同局『特命リサーチ200X』(菅野も出演)や『ザ!世界仰天ニュース』で取り扱ったニュースのネタをパクリ、『働きマン』(2007年日本テレビ)の吉田智子が“働き者の”菅野美穂のために脚本を書いたという、“不思議好き”な人と、菅野美穂ファンのためのドラマである。

毎週起こる「無機質で解決しがたいフカシギな事件」を持ち前の頭脳やひらめきで解決していくキイナ(菅野美穂)。毎回重くならずに楽しく見れたのは、やはりいつもより“力の抜けたヒロイン”を演じた菅野ちゃんのおかげである。甘いものや占いが大好きで、イケメンの新米刑事(平岡祐太)を引き連れているにもかかわらず、心を寄せている男性がデブの子持ち(ドランクドラゴン・塚地武雅)だったりするユルさ。キイナは事件解決後、犯人にお説教のような“諭し”の言葉をかけるのだが、それも優しい。

最初は気がつかなかったが、モノクロな事件がキイナによって色鮮やかに解決していく様は、最先端の科学の“反対側”にある人間の心や、その大切さを濃くあぶりだしている。それが出来たのはまぎれもなく菅野美穂という女優のもつ暖かい魅力=“人間的な”色気であった。

さて、最終回の「神隠し事件」の真相はというと、同じクラスの友達も消えてしまい、“はやくみんなを探し出して”とキイナたちに願いを託す「科捜研」の技官、工藤真一郎(塚地)の娘莉子(森迫永依)。懇意にしている莉子の頼みにどうしても答えてあげたいキイナたち。そこに、「団地の人たちの命は預かった」との犯行声明が書かれた手紙が届けられ、テロや組織犯罪の可能性も取りざたされて大騒ぎになるのだが・・・・。

大学の心理学の教授・小早川(加藤雅也)に犯人のめぼしをつけたキイナと山崎(平岡祐太)、しかし住民の居所も動機も分からない。そこに、いなくなる前日に開かれたビデオ上映会に、団地の住民のほとんどが参加したという事実が発覚する。ついにキイナは“神隠し”にあったとされる住民が見たDVDに隠されている秘密を突き止める。という大掛かりなストーリー。

ありがちではあるが、非常に納得のいく結末にこのドラマが高視聴率を獲得できた理由を見たが、芸達者な脇役の存在も大きい。終盤になって今までキイナに冷たい態度をとっていた係長雅一馬(沢村一樹)の存在がクローズアップされ、ドラマに深みが増していった。明晰な頭脳で事件を解決する女性刑事・キイナの力を、頭の固かった刑事仲間が受け入れていく様子は見ていて小気味が良い。

物凄く高い能力を持っていながら、OLのような敏腕刑事・キイナ。春瀬キイナという名のとおり、さわやかな女性を演じた菅野美穂は心地よい“春風”のようだ。

(編集部:クリスタルたまき)

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