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今回の【ドラマの女王】は、いよいよ大詰めの『ラブシャッフル』(TBS系)。「男女7人夏物語」に似ているとか、“ダジャレや言い回しが”古くてありえない、などなど散々な言われようの野島伸司ドラマ。「トレンディドラマ」の元祖である“さんまさん”のドラマも、「ひとつ屋根の下」を含む野島ドラマのそのほとんどを見たことが「無い」記者が、いままでと違い“明るい”野島伸司による恋愛ドラマ。を切る。
どういう訳だかかたくなに、啓(玉木宏)との結婚を白紙にしたい芽衣(貫地谷しほり)は、ラブシャッフルに参加しているメンバーの中に「気になる人」がいると言い出し、自分の気持ちに気づきはじめた愛瑠(香里奈)は、未だに芽衣に未練タラタラな啓にヤキモキしている。
自分の撮影した海里(吉高由里子)の写真に「何か」が写ってしまい、幽霊が恐くてそれ以来海里の近くにいたがらない意外とビビリな旺次郎(松田翔太)。と、死ぬ予定だった3ヵ月後を前に旺次郎との性愛?に目覚めてしまった海里。
ラブシャッフルの男4人と関係を持ってしまったセレブ人妻玲子(小島聖)は、夫(尾美としのり)登場にも余裕の表情。この夫婦、啓をめぐってなにやらありそうな雰囲気である。
啓と愛瑠がこっそり盗み見た精神科医の正人(谷原章介)の大切な写真に写る自殺した恋人とは?正人がシャワールームで熱い視線を送る“B”のニオイのする相手とは・・・・。
期間を決めて恋愛にのぞむ「ラブシャッフル」。それは決して遊びでは無く、彼らは与えられた異性(同性もアリ。)と(肉体とは限らない)関係を深める事によって、本来の自分を取り戻し、自分の望む“幸せ”に向き合う。それは心のロールプレイングとでも言おうか、トレンディドラマを見ていた約20年前に比べて、著しく他人とのコミュニケーションが下手になってしまった私たちに“心を裸にする大切さ”を気づかせてくれる。
仲間同士の馴れ合いをあらわす寒いダジャレや、オーバーな言い回しを多発するのも、それを許す「気の置けない環境」を意味している。若い男女が、かけがえのない仲間と過ごす楽しい時間は限られている。
ひとりひとり登場人物のキャラクターがバシリとハマり、人物像を浮き彫りにしていく様はさすが。野島が常にドラマ界のトップを歩いてきた理由が見える気がした。ストーリーに進展が無くても役者が勝手にドラマを進めていってくれる。
かつてのトレンディードラマというよりは、人物描写の濃さやコミカルでオシャレなセンスは米ドラマ「アリー・マイラブ」に近いと記者は思う。残念ながら「アリー~」に於いての“法廷モノ”という、ストーリーの軸になるモノが無いので、絶対にシリーズ化されないだろうが。
「ラブシャッフル」の意味するLOVEのニオイがだんだんハッキリしてきてラストまでの展開が楽しみだが、毎週啓が引き起こす“ひと嵐”が中途半端で芽衣が啓の“何を恐れているか”が分かりにくい。
「訳あって」大人の“男性臭”を過剰に出している正人を演じる谷原章介の本来の魅力再確認や、“一途系金持ち男諭吉”を演じるDAIGOはバラエティとはぜんぜん違う魅力を見せる。そして『太陽と海の教室』では生かしきれなかった魅力を思う存分発揮する吉高由里子。この三人は一見の価値がある。
特に吉高独特の“間”のとり方は絶品で、さぞ「野島好み」なのだろう。
かつて自身の「ドラマ出演の女優」と噂が絶えなかった野島伸司。今は吉高由里子演じる不思議少女に「恋」しているのであろうか。
(編集部:クリスタルたまき)
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