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【お笑い峰打ちコラム】R-1に迫る俳優の影

2009年2月14日 13:20

 決勝戦が近づいてきた「R-1ぐらんぷり2009」。現在までに決定しているファイナリストはバカリズム(マセキ芸能社)、エハラマサヒロ(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)、サイクロンZ(太田プロダクション)、鳥居みゆき(サンミュージックプロダクション)、鬼頭真也(ハイレグタワー)、COWCOW山田よし(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)、あべこうじ(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)、中山功太(よしもとクリエイティブ・エージェンシー)の8組だ。なだぎ、ナベアツの出場辞退や芋洗坂の準決勝敗退の影響もあってか、本命不在との声が高い。




 ネット上ではバカリズムと鳥居の一騎打ちという予想が多く、私もこれにほぼ同意。ただ、タイトルという意味では鳥居よりもバカリズムがふさわしいと考えている。個人的には中山に優勝争いに食い込んでほしいところ。15日に行われるサバイバルステージ(敗者復活戦)にも注目したい。

 気がかりなのが俳優としては初めてのR-1出場ということで注目されている鬼頭の存在。俳優業をメインとしながらお笑いコントユニットにも参加しているとのことで、R-1のために片手間にお笑いを始めたというよりは、常日頃から二足のわらじを履いている状態に近いのであろう。しかし、よもやR-1の決勝までやってきてしまうとは。一つの危惧が胸をよぎる。

 仮に鬼頭が天才俳優であったとして、R-1のステージ上で天才芸人の仮面をかぶってしまったら?“日本一おもしろい芸人”の演技を完璧にこなし、結果優勝してしまったら?

 もしそんなことになれば大会史上最初で最後かもしれない幻の芸人の誕生だ。鬼頭が演技でどれほどおもしろい芸人を演じようと、それはあくまで舞台上の夢。R-1で優勝するほどおもしろい芸人が幻でした、ではいたたまれない。素の鬼頭がおもしろいのは大歓迎。それで好成績を収めたしても、芸人の力量、審査員の姿勢などを問うだけで済まされる。しかし鬼頭が“芸人の演技”をして優勝し、それでも僕は俳優でございます、などと澄ました顔で言った日には……!それを思うと矢も盾もたまらない。

 誤解しないでほしいが、私は鬼頭の失敗を望んでいるのではない。私はただ笑いの力、そしてそれに打ち込む芸人の力を信じたいのだ。

 R-1の出場規定にはどこにもお笑い芸人である旨は記されていない。しかし、人を笑わせることが目的の大会である以上、お笑い芸人が奮わずにどうするというのだ。ファイナリスト芸人の諸兄、どうか、どうかがんばってほしい。そして鬼頭にもこの日ばかりは演技という仮面を捨て、お笑いを愛する一人の男として挑戦してもらいたいものだ。もとより鬼頭はそのつもりで、私の熱弁がただの杞憂だったと鼻で笑われることを期待する。

(編集部:三浦ヨーコ)

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