そのビンの形から、“ダルマ”とも呼ばれるサントリーウイスキーの「オールド」。
どこにでもある父親と娘の、いつか訪れる光景を巧みに表わしたCMが好評だ。そのCMの重要な登場人物「娘」を演じているのが、女優の伊藤 歩(いとう あゆみ)。彼女は決して派手ではないが、「目で演技をする」の数少ない女優だ。
2007年からオンエアされている、「サントリー・オールド」のCMシリーズ。
國村 準(くにむら じゅん)が“やもめ”の父を演じている。“哀愁”が漂う無愛想な父の背中に、伊藤の演じる娘が優しく言葉を返す。
“出張を口実に”自分の様子を見に来た父に、「順調。」とウソをつく「父の上京」篇。父の為に選んだグラスを届けに来る「父の誕生日」篇。そして現在流れている「娘の相手」篇では、『ありふれた奇跡』 (フジテレビ)に出演中の人気俳優、加瀬 亮(かせ りょう)と登場。
恋人が、かつて父にプレゼントした“ロックグラス”のように「父に気に入ってもらえた」娘の安堵感を、一瞬の表情に込める伊藤歩。
透明感のある表情と、女性らしい声が魅力の伊藤歩は、1993年大林宣彦監督の映画『水の旅人-侍KIDS-』でデビュー後、『スワロウテイル』(1996年)、『カンゾー先生』(1998年)、『のど自慢』(1999年)などに出演。再び出演した岩井の新作『リリイ・シュシュのすべて』(2001年)では、剃髪シーンの撮影で実際に頭を丸め、丸坊主になったことが大きな話題になった。
音楽活動や「ジャックスカード」のCMなどを経て、新藤兼人監督の『ふくろう』(2003年)、妻夫木聡主演の『さよなら、クロ』(2003年)などの映画、ドラマでは『Dr.コトー診療所』など、多数の作品に出演し、常に深い印象を与える役を演じている。
現在スクリーンで伊藤歩を見たい人は次の二作品がオススメだ。
昨年公開され、主演の 阿部寛が「第63回毎日映画コンクール男優主演賞」を受賞した映画『青い鳥』(中西健二監督)が、シネマート六本木
にて 2月20日(金)まで上映されている。この作品で伊藤は、主人公の吃音の教師と、14歳の生徒たちを見つめる女性教師役演を“凛と”演じている。
そして、もう1作品。3人の鬼才監督によるオムニバス作品『TOKYO!』の第1部『インテリア・デザイン』(2008年)。こちらの伊藤は主人公のカップルをサポートする「等身大の若い女性」を演じている。
『エターナル・サンシャイン』(2004年)で独特の世界を展開させた、ミュージッククリップ界の鬼才ミシェル・ゴンドリー監督による、オシャレでポップなショート・ムービー。こちらは渋谷道玄坂の「シネマアンジェリカ」で2月21日(土)から3月6日(金)まで上映している。
様々な役をこなす伊藤の魅力は、多くのアーティスト達が注目し、これからの彼女は更に女優としての開花が期待できそうだ。今後も、話題の小林武史:監督の映画『BANDAGE』(バンデイジ)(主演:赤西仁)に出演が決まっている。
大作ばかりで無く「キラリと光る“宝石”のような良品」に多く出演し、静かにしっかりと実力を伸ばして来た28歳の伊藤歩。これからが楽しみな女優のひとりだ。
(編集部:空野ひこうき)
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【参照】
・ ANORE INC.(アノレ)伊藤歩 公式プロフィール