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毎年、新年の始まりと同時にスタートを切るNHKの大河ドラマ。今日(4日)には新作『天地人』が早くもそのベールを脱ぐ。
上杉謙信の後継・景勝に仕え、殺伐とした戦国時代にあって兜に「愛」の文字を掲げ生きた風変わりな武将・直江兼続を新たな歴史上の「スター」に育てるべく、NHKでは前宣伝に大変な力の入れようだ。チャンネルを合わせれば兼続を演じる主役の妻夫木聡(28)の武者姿を必ず一度は目にするほどの状態で、昨年の『篤姫』に続くヒット作にしようとの熱意が画面から伝わってくる。
ご存じ『篤姫』の大成功によって、大河ドラマの周辺はかつてないほど盛り上がっている。視聴者の次作への期待感はもちろんのこと、ドラマの舞台となる土地の人々が寄せるそれも並大抵ではない。昨年、篤姫の故郷・鹿児島県では観光面でも大きな恩恵を受け、不況下にありながら『篤姫』関連の観光施設が大変な賑わいを見せたばかりか、ドラマにちなんだ各種イベントも盛況を呈した。その前例を見ているだけに今回の『天地人』ゆかりの地でも、兼続の生誕地・新潟県南魚沼市などを中心に早くもドラマ出演者たちのトークショーや各種観光ツアーが相次いで企画されるなど、ドラマを地域おこしにフル活用しようと観光関係者が相当な力の入れようだ。毎年大河ドラマのご当地で必ず起こるお決まりの騒ぎとはいえ、『篤姫』に続けとばかりにその熱気は例年以上。NHKの大河制作陣にとってこれ以上嬉しく、またモチベーションの高まる状態はないだろう。
しかし、手放しで喜んでばかりもいられまい。期待の大きさはそのまま『天地人』がクリアしなければならないハードルの高さでもある。何しろ空前の傑作にして人気作だった『篤姫』の後だ。視聴者がドラマ内容に期待し求めるレベルも並大抵ではないだろう。もしそれを満たせなかった場合は、たちまち非難の嵐にさらされかねない危険を秘めている。
そうした典型的なケースが実は去年、同じNHKにあった。大河と並ぶもう一つの看板ドラマ枠である朝ドラで3月まで放映された『ちりとてちん』は世間一般での視聴率こそ振るわなかったものの、その内容の綿密さや深さが視聴者間では大変な評判となって熱烈なファンを多数産み、ネット上などで大絶賛の嵐を呼んだ。そのあおりをまともに喰らったのが次作の『瞳』で、何かにつけ前作と比較されては凄まじいバッシングを浴び(実際、内容に統一感がなく秀逸な出来とは言い難かったが)好意的な評価をほとんど得られないまま放映を終える破目となった。貧乏クジを引く形となった主演の榮倉奈々(20)がその後、髪型を大幅に変えたのも、同作の悪いイメージを早く払拭するためではないかと一部では噂されている。下手をすれば『天地人』もその二の舞いになりかねない。いや『篤姫』の人気が『ちりとてちん』をはるかに凌ぐ国民的なものだっただけに、ハズした場合に総スカンを食うリスクもずっと大きいだろう。
果たして『天地人』は名実ともに『篤姫』の後に続けるか、それとも『瞳』の二の舞いとなり黒歴史に埋もれ消えるか。注目のオンエアはNHK総合で今日夜8時(衛星ハイビジョンでは夕方6時、衛星第二では夜10時5分)からだ。
(編集部:綱川朋彦.)
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