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【お笑い峰打ちコラム】M-1グランプリ予復習 U字工事の郷愁

2008年12月14日 10:08

 キター!思わず山本高広ばりのテンションで喜びの声を上げてしまっていた。U字工事のM-1決勝進出を知った瞬間のことである。




 私が不定期で書いている「芸人青田買い」シリーズでU字工事を取り上げたのは10月28日。思ったほどアクセスが伸びず、時代がまだU字工事に追いついていない、などとうそぶいたものだったが、申し訳ない。やはり彼らのおもしろさは世間の知るところであった。自身のいたらなさを心から恥じる。

 さて、今回のファイナリストの中では比較的知名度が低いであろうU字工事。詳細は拙コラム「芸人青田買い U字工事」を見ていただくとして、彼らのM-1での活躍を妄想してみたいと思う。

 彼らの売りは、いわずと知れた栃木漫才。栃木弁で吐露される北関東の憂いは、全国区で笑いを誘う。そこに垣間見えるのはあふれるほどの栃木愛。自虐に満ち溢れたミニマムな愛は、見るものすべてに故郷を思い起こさせる。

 日本人には自分の持っているものを手放しで褒め称える習慣がない。妻は愚妻であり、子供は愚息であり、手土産はつまらないものですが、だ。それは故郷についても同様で、愛しながらもそれを素直に表すことは非常に照れくさい。U字工事の漫才は、そんな日本人全体の思いを見事に漫才で表現している、というのは言葉が過ぎるだろうか。郷愁あふれる栃木漫才のほのぼの感は、M-1という殺伐とした舞台において一層味わい深いものになりそうだ。

 それでいてU字工事の漫才はM-1向きである。あのスピード感とテンションは4分という時間にぴったりだ。ただ、決め台詞『ごめんねごめんねー!』で流れるはずのジングルとカーペットがないことに違和感を覚える人はいるかもしれない。あの舞台装置は偉大すぎる。アレがないことで肩透かしを食らったような気持ちにさせられる可能性はゼロではないが、しかしそれでも、U字工事の漫才は間延びすることなく最後まで楽しめるはずだ。

 M-1はやはり大阪吉本勢が強い。昨年優勝したサンドウィッチマンも、敗者復活戦で勝利する瞬間まで八百長が存在すると思っていたと著書「敗者復活」で明かしている。事実、優勝経験のある芸人7組中5組が大阪を拠点に活躍しており、そのメンバーすべてが大阪または京都出身だ。しかし漫才日本一という栄誉は昨年ついにサンドの手で白河の関を超えた。地方出身かつ弱小事務所所属という共通点のあるU字工事が、M-1のタイトルで栃木に錦を飾ることも不可能ではないだろう。

(編集部 三浦ヨーコ)

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