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【お笑い峰打ちコラム】芸人にとってのブログとは

2008年11月22日 16:33

 いまや持っていない人の方が少ないのではとすら思えてしまうブログ。それは有名人ならなおさらで、お笑い芸人もその例に漏れず多くの芸人たちが日々せっせと日常をつづっている。芸人たちは一体なんのためにブログに精を出しているのだろうか。




 まず考えられるのは、宣伝。ライブの日程や出演予定のテレビ番組をブログで明かしている芸人は少なくはない。ランニングコストの低いブログは宣伝の場としてはかなり優秀だ。DVDや本などの告知もブログで行えば効果は高いだろうし、アフィリエイトをおこなえばささやかながら副収入を狙うこともできる。

 もちろんビジネスのためにブログを使っている芸人ばかりではない。多くの芸人はどちらかといえばブログをファンとの交流の場と考えているようだ。どんな人でも自由に閲覧でき、コメントとして感想や私見を残すことができるブログは、有名人対ファンという構図ならば最強のコミュニケーションツールであろう。ファンからのコメントによって“置きチケ”の手配をしている芸人もちらほら。また、ダブルブッキング(ホリプロコム)のブログでは出されたお題に訪問者がコメントで答える大喜利が行われている。ブログは芸人とファンとの間の架け橋となっているのだ。

 ブログを自己表現の場としている芸人もいる。例えば「アンタッチャブル」柴田英嗣(プロダクション人力舎)。得意の動物ネタに始まり、愛息子の様子など何気ない日常を面白おかしく綴る名手だ。そしておなじみ「キングコング」西野亮廣(吉本興業)のブログ。笑いの要素はほとんどなく、綴られているのも日常の些細なことではあるが、芸人・西野の舞台裏を垣間見ることができる。両者のブログに共通しているのが、あくまで発信者という立場で書かれていること。彼らはブログをテレビやライブに近い感覚で捉え、あくまで芸人としてブログを書き綴っているのであろう。

 しかし彼らのようにブログでも芸人であろうとするのは少数派で、日常を綴るためだけにブログを書いている芸人が大多数だ。彼らは私たち一般人とまったく同じ理由でブログを更新し続けている。そしてその数はこれまでの2例に比べれば爆発的に多いのだ。ただの日記なら素人でも書ける。が、しかし、そういったブログが最も好まれているというのも事実。ひょっとしたら一生すれ違うこともないかもしれない有名人の日常が、彼ら自身の言葉で語られる。これに私たち一般人が魅力を感じないわけはないのだ。

 しかし、ブログが本当に“ただの日記”なのはいただけない。それはお笑い芸人のみならず、他のジャンルの有名人、そして私たち一般人にも言えることだ。本来、日記とは誰の目にも触れないようひた隠しにするもの。それを公開しようというのだから、相応の工夫と覚悟が必要だ。

 ご存知の方も多いかもしれないが、先日、とある芸人が自身のブログを携帯電話から更新しようとして、個人宛のメールをブログにアップしてしまうという小さな事件があった。その芸人はブログ記事の削除の仕方を知らず、しかもログインパスワードも忘れてしまっていたため、ついにはアクセスできなくなってしまった。それをおもしろがった他の芸人が自分のブログでその件に触れ、それを見た人が件のブログに流れていき、書き込まれたコメントの数は100以上にも達したそうだ。

 これは芸人としては若干おもしろいアクシデントだと思うが、もしそのメールの内容が相手を特定できるようなものだったとするとぞっとしない。炎上、などという言葉もすっかり一般的になってしまったが、この芸人の件は例えるならたばこの不始末のようなものだ。空気が乾燥していれば火種がなくとも自然発火することだってあるのに、これほどわかりやすい火種はない。芸人ブログ炎上のメカニズムについては過去に拙コラムでも自論を展開させていただいた。しかし、やはり火の用心が肝要。芸人も、一般人も、ブログの火の元にはご注意を。

(編集部 三浦ヨーコ)

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