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11月28日まで東京・日本橋浜町の明治座で三田佳子主演の舞台「三丁目の夕日」が上演される。女優としては満点に近いかもしれないが、母親としてはゼロ点に近い三田。皮肉にも「三丁目の夕日」舞台では、洋装店店主で昭和の母を演じる。約1年前、覚せい剤使用で3度目の逮捕をされた二男祐也をどこまでも突き放す母三田の仕事にかける執念を検証する。
記者が久々に三田をTVで見たのは、10月9日(木)放送の日テレ「ダウンタウンDX祝15周年スペシャル」だ。西川史子や、鼠先輩、哀川翔らと共にダウンタウンの軽快なつっこみに合わせエピソードを語り、「もうこんなに吹っ切れたのか?」と思わせるほど楽しそうだった三田佳子。彼女は今月から上演がスタートした明治座の舞台「三丁目の夕日」で、完全に女優の仕事復帰を果たしたかに見える。
どうもこの人は、嫌なことを頭の中からシャットアウトできる特技があるようだ。
今まで3回逮捕されている二男裕也被告が非行に走り出したのは、身の回りの世話をしてくれていた祖母が他界してから。幼い頃から多忙な母の愛情に飢えていた彼は強烈なマザコンだ。TVドラマや映画の中では様々な子供の母を演じているのに、本当の子供である自分のそばにいない母。母の注意を引きたくて自傷行為のように薬物に溺れ続ける自分の存在を無視する母。逮捕されてもなお、「27歳の大人だから」と突き放し、女優の仕事の責任について語る母。
自己から母を乗り越えないと、二男の本当の更正は難しい。
明治座は、三田佳子の「三丁目の夕日」にかけている。ロビーには駄菓子を売る小屋を設置し、劇場全体で昭和30年代を演出するなどお客を楽しませる努力を怠らない。劇場HPも大変充実している。お台場レトロテーマパークでのPRにも力を入れ、今や「昭和の懐かしさ」が人を癒すキーワードであるかのようなアピールぶりだ。実際、「三丁目の夕日」のなごやかなインパクトは、三田の二男騒動を一瞬忘れさせる。
先日亡くなったフランク永井さんの「有楽町で逢いましょう」をはじめ、昭和のヒット曲を出演者が歌い、実際映画版とは一味違う感動作に仕上がっているそうだ。
有名な大女優を看板にした舞台を見にいくお客は年齢層が高い女性ばかり。森光子の「放浪記」のようなロングラン上演もあるが、まさに大女優の拝観料といったつまらない出し物も多い。チケットも高額で若者に人気が無いが、映画で話題になった「三丁目の夕日」にいたっては、幅広い年齢層のお客が呼べる数少ない舞台である。今後ドル箱の出し物になる可能性も強い。
実際の母として出来なかった役割を三田は、もはや舞台の中で表現するしか方法が無い。
三田の頑張りは、塀の中の二男裕也被告の心に伝わるのだろうか。いつか刑期を終えた二男が、こんな心温まる舞台で母と共演できる日が来ることを願う。
(編集部:宇佐木野ミミ)
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